<6> 醒井を歩いて知る文化

2014年05月27日

 ちょっとご無沙汰だった「あれも文化、これも文化」の理事長ブログである。今回は醒井の町歩き文化を紹介する。醒井―、中山道の宿場町の一つで、番場宿と柏原宿と隣り合っている。市町合併前までは米原町だけど、今は山里の町であっても、市に仲間入りして、米原市。JRでは米原駅で東海道本線の大垣行きに乗り換え、ひと駅だ。大津から新快速と乗り換え入れて1時間以内である。

 近江歴史回廊大学、近江は道の国クラス。昨年度は東海道を勉強したが、今年は中山道の宿場町を訪ねて、現地で研修している。大学は5月から後期入り、豊郷町へ行って、5月24日は醒井だった。受講生より少し先にJRで行った。改札、ICOCAを感知する機械がない。大津からの現金1140円払って、ICOCAの履歴を取り消して…、市なのにと思うけど、どこか都会レスが似合う町だ。


 駅名表示、漢字に加え「さめがい」の平仮名、どこか優しい。広場に「湧くわく街道」の立て看板。湧水の湧くと、歩いてワクワクの掛け合わせ。駅すぐ近くに道の駅には、歩きマップがあり、売店にランチバイキングその他。目についたのが、にじますバーガー。赤カブ漬け、ニジマスのフライ、キャベツ入り390円。それが、ご当地バーガーで、何とオーロラ味という。売店ベンチ前、「きれいな湧水ですので飲めます」の表示のある水も飲んで、バーガーの味わい。これ、地域の食文化か。
 
 醒井ならではのバーガーを味わって、近江歴史回廊大学の講義会場、公民館へ行く。もう何度か行って、道順を知っていて地蔵川沿いを歩く。夏は冷たく、冬は温かく、水温は年間通じてだいたい14度、まさに水が清く流れる。観光誘致に貢献の梅花藻、盛夏へかけてだけど、所々で小さな五弁の花を咲かせている。川沿いに咲くあやめ、名前のわからない草花、根が吸い上げる水がきれいなせいか、彩りが鮮やか。屈みこんで、デジカメ撮影…、心がやすまる。これ、野草を楽しむ文化か。

 公民館通り過ぎて、こんこんと水が湧き出る居醒の清水へ。日本武尊がその昔、大蛇の毒を受けたおり、その水で冷やすと、たちどころに正気を取り戻したので、居醒の清水と呼ばれ、それで醒井地名の起源になった湧水だ。醒井湧くわく街道マップに遊歩百選。菅原道真を祀った天神水あり、西行法師伝説の西行水、それにイボがとれるいぼとり水も…、歩けば歩くほど、歴史伝説が出てくる。これ、歩いて知る地域の伝説文化か。この日の大学講師で、醒井にずっと住むご当地講師、前近江史研究会会長の江竜喜之さんは「地域をよく知ることは感動を呼び、生きる力になります」と最初に。これ、聞いて物事を知る文化か。
  

Posted by 滋賀県文化振興事業団 at 10:38Comments(0)その他

<5> 琵琶湖八珍の食文化

2014年05月09日

 GW明け、職場で溜まった新聞開けていたら「琵琶湖八珍 独自の食文化」という見出しが目に飛び込んできた。これも文化、あれも文化を書く理事長ブログである。食文化―という言葉がいいな、いいなーと読み進んだ。読売新聞、5月8日付け朝刊で、滋賀地域版、子供読者向けの企画「探Qしが」である、~「琵琶湖八珍」って、知ってるかな?琵琶湖でとれる魚の代表的な8種類が選ばれ、昨年発表されたばかりなんだ~と書き始めている。

 紙面は8種類の魚の写真が載って、マンガイラストがあって、活字が大きくて、読みやすく、わかりやすく書いてある。実は…、今年3月23日、琵琶湖汽船ビアンカ船上で、この琵琶湖八珍誕生を記念する「琵琶湖を味わう湖上フォーラム」があって、この八珍なるものに舌を鳴らしてきた。それだけにこの記事を見て、あの時、あの味を思い出してだった。兎も角、何と何が、琵琶湖八珍なのか、紹介しておこう。


 まずはビワマスや。この日の読売新聞には炊き込みご飯の「アメノウオご飯」が知られているーと書いてあるけ
ど、ビアンカ船上ではお造りで出た。味、トロミがあって、甘くて…、粋な味やった。二つ目は天麩羅にしたら最高のコアユ、食べやすい。三つ目は御存じ、ふなずしになる二ゴロブナ。塩漬け、お腹にお米入れて、発酵さして…、雌の卵のあるふなずし、美しく皿盛りして、船上で出た。近江の地酒と一緒、船とともにススム、ススム。

 5月9日付けの毎日新聞県版、〈修学旅行生にふなずし〉の見出し。どういうことかと読むと、びわこビジターズビューロー(旧県観光連盟)が県内を訪問する学校にふなずしを食べてみませんかー誘いをかけ、OKなら宿泊ホテルの食膳に無料で出すという。創業400年の老舗「喜多品」さんが、旅行生向けに臭みの少ない雄を使い、マヨネーズ醤油をつけて食べてもらうという試み。第1号は神奈川県大磯町の国府中学が味わったそうだ。湖国の食文化・ふなずしの味、大人になって、思い出して再びが狙いという。味のほど、どうだったか気になる。

 こんな調子で書いていたらきりがない。このあたりで、残り八珍中の五珍を一挙に並べると、④ハス⑤ホンモロコ⑥イサザ⑦ビワヨシノボリ⑧スジエビである。スジエビと言えば、エビマメを思い出すし、炭火で焼いて、プツプツと膨らんだところをしょうが醤油で食べるホンモロコ、これは高島今津の旅人宿「丁子屋」で冬に食べたが、美味いのなんの、まあ最高や。イサザはジュンジュンで…と聞いて、ジュンジュンってと思ったらすき焼きのことで、滋賀県人ならたいがい知っているとか。まあ、物事を知っていくのも、ジュンジュンか。いや失礼。理事長という肩書外して、歩いて見て書く個人ブログ「洋洋日記」を毎日駄洒落を入れて、投稿しているので、つい洒落てしまった。我がブログ宣伝兼ねて公私混同の脱線、申し訳ない。

 どうして琵琶湖八珍なのか、これからどうブランド展開していくのか。島根県の宍道湖七珍とはどう違って、珍の意味は何かなど、産みの親である安土城考古博物館(近江八幡市)のホームページに詳しい。琵琶湖ならではの食文化、季節ごとに味わって、美味いものは美味いの「食べて良し良し文化」ーといきたい。
  

Posted by 滋賀県文化振興事業団 at 16:30Comments(0)その他